お葬式の礼状で御夫婦の人生と絆を知った

2023/08/16

ダンナの知人が亡くなられた。

奥様とも面識があったことから、奥様から

家族葬ですが来ていただけたら、と言っていただき、

お身内ばかりのなかに、

数名の他人を加えていただけることに、ダンナは感謝し

通夜と告別式に行ってきた。

 

最近は、ほとんどが家族葬になり

お顔を見てお別れしたい他人にとっては

中に入れて貰えることが救いになることがある。

 

行けてよかったね、と私は言い

もらってきたタオルが置いたままだったので

挨拶状を抜き、廃品回収の紙のなかに入れたら

ダンナが、「あ、見せて」と言う。

 

どの告別式でも同じ文面の挨拶状だから

捨てかけたが、「ゴメン!」と渡した。

そしたら涙を浮かべているから

えっ? 定型文でしょ・・・?

 

「読んで」と言うから、読むと、

私も涙が込み上げた。

 

「心からありがとう

あなたと一緒にいられて幸せでした」

から始まる文章。

闘病中のご主人の言葉

最後の行った旅先でのこと

結婚生活をふりかえりご主人に贈る言葉

お世話になった方々への御礼

が綴られている。

 

ご主人の口癖が「ママ大好きだよ」

だったこともわかった。

 

中でも、私はこの一文が好き。

「本当は見送りたくはありません。

でも、今は、

出会えたこと、いつもいつも愛してくれ

ともに歩めたことに感謝して

またいつか会えるその日まで

お別れします」

 

ご夫婦のことを知らない私も

胸が一杯になった。

 

捨てかけて、ごめんなさい。

ダンナは、「読んだからもういいよ」

と言ったが

私が取っておくことにした。