まるで人の死を悼むような追悼式

2024/05/10

神戸にある王子動物園のパンダ、タンタンが

なくなって1か月が経った。

タンタンは、阪神淡路大震災後に

関西に住む私たちを励ますために

中国からやって来てくれたパンダ。

 

きょう、動物園で追悼式が行われ

テレビで見たその光景に、びっくり。

そして感動した。

ファンの人たち、こんなにいたんだ。

その人たちの悲しみは、とても深い。

 

会場で献花ができた人は、抽選に当たった人で

そのほかの人は、

たんたんがいたパンダ館に集い、

献花台には花束がいっぱい。

 

誰もが泣いていた。

あたかも人の死を悼むように。

ハンカチを押し当てて

肩震わせて。

 

すごい愛されかた・・

犬ニガテと書いた私だって、

動物に心動かされる。

むしろ人間以上に動かされる。

 

飼育員をしていた男性の弔辞には

私も涙しそうになった。

 

今はもう苦しみから解放されていますか?

と尋ねている。

そうだなあ、この人たちは

心臓病に苦しむタンタンのそばで

ずっとお世話してきたのだから。

 

この人こそ、

大切な人に贈るような言葉だった。

「どんなかたちでもいいから

また姿を見せてほしい」って・・・

 

これは普段私が耳にしている

お母さんたちが言う言葉と同じだ。

わが子のように思ってきたのかもしれない。

幽霊でもいいから

くらいの気持ちだろう。