目が見えるようになると困ることがある

2024/05/28

少し前に、ちょっと驚きの記事を見た。

「みなさんは、次のどちらを選びますか?」

と始まる。

聴力は失うけれど視力はある

視力は失うけれど聴力はある

 

んー、避けようのないことなら、私は前者だな。

目が見えないほうが、危険回避が難しい。

耳からの情報も大事だけれど。

 

読み進めると、

やはり「視力」のほうを選ぶ人が多いようだ。

その理由として挙げられた例が、

ちょっと素敵。

「大切な人の顔やきれいな景色を見たいから」

そして、次のはジョークだろう。

「家族の小言を聞かなくてすむから」

 

驚きは、ここから。

 

失われた聴力や、視力を、

取り戻せるとしたら、普通の暮らしができる。

つまり幸運を手にいれること

をイメージするが、

そうとは限らないらしい。

 

聴力を失った人が、

補聴器などで聴力を取り戻したときよりも

視力を失った人が、

手術などで視力を取り戻したときのほうが

自殺をしやすいという研究がある、という。

 

えーーーー

なんで? どういうこと?!

 

「視力を回復すると

これまで助けてくれた人を失うので

自殺につながるのだと考えられている」

 

という見解に、絶句した。

これ本当のことだろうか・・・

記事の筆者は、精神科医。

 

確かに、

目が見えないために

誰か、おそらく特定の人の助けが得られて、

思いやりに満ちた状況下にあるかもしれない。

じゃあ、見えるようになったからといって

その人は、離れていくだろうか・・・

 

手を引かれることはなくなっても

築かれた絆というものは、消えないはずだ。

というのは、

私の思いこみなのだろうか・・・?

 

目が見えなくなったことがなく、

この先も

見える暮らしのなかでしか考えは及ばない。

見える人間が見る景色の

限界って、あるのかもしれない。