ちょっと忘れても罪悪感をもたなくなる

2024/09/30

「海のはじまり」というドラマ

さいしょの頃は見ていた。

大学生同士のカップルが、

彼女の希望で、中絶して別れた。が、

彼女は一人で出産して育てていた。

ところが、がんで亡くなってしまう。

彼女の死と子どもの存在を知った彼には

彼女がいるが、その子を育て始める

といったストーリだった。たしか。

 

最終回だけ見たが、そのなかで、

ああ、そうなんだ、

と思うセリフがあった。

現在の彼女が、子どもを亡くしたあとの気持ち。

 

「お腹の子が亡くなったあと

すごく淋しくなって

がんばって忘れよう、忘れよう、としたら

もっと淋しくなった。

だから、いた、という事実は大事にしようと思い

忘れないことにした。

忘れなくていいと思うと、

安心して忘れる時間が作れたの。

だから、

ほかの子のお母さんになろうと思えたのよ。」

 

つらくても、忘れないことにしたとき

つらいのに安心する、ということと、

忘れないと決めたら

忘れる時間(ちょっと横に置くとか?)が

もてるということに、

ああ、なるほど、と思った。

 

ちょっと横に置くことに、

罪悪感がなく、

ちょっと横に置いて、いま目の前のことに

集中できるといい時がある。

 

おなかの子を亡くすのと

生きている子を亡くすのは、

すべてが同じではないけれど、

とらえかた、生き方のヒントとして

この人の言葉、わかりやすいと思った。