今さら言ってどうしようもなくても言う
2025/12/30お子さんをなくされて日の浅いかたから
「坂下さんはどうやって過ごしましたか」
と聞かれ、思い返した。
私は…悲しめる場所や相手を求めた。
なぜなのかも蘇った。
世間がその逆だったから。
不意にかけられた
「思ったより元気そうで良かった」に
どう反応すればいいか、
分からなかった。
イヤミを言う意図など
相手にないことは明白。
でも何でこの言葉??
いろいろ、いろいろ考えて
だからあなたは大丈夫だよ
と伝えたかったのだろうか。
それは大事なことだと思う。
相手の幸福を願う
相手の力を信じる
これらは相手を思う根本だと私も思う。
ただ、急がせていないか?
その理由に、
悲しむ相手に無力であるのがつらい、が
本人の無意識のなかにあるのを感じ
じゃあ、元気そうにしないと
と心がけた。
だからバランスを取るために
悲しめる場所や相手を求め
それが遺族会だった。
安心して言える相手に言った。
世間では、それを今さら言っても…
と思われるようなことばっかりだ。
同じことが同じように起きても
あまり嘆げかず、それほど泣かず
立て直していける人は
その道を行くのもいいと思う。
私は、言っても仕方ないようなことを
言って、くやんで、嘆いて、泣いて、
元気になっていった。
数年後には
ほとんど言わなくてもよくなり
後からの人の話を聴くことに専念。
当初にいっぱい話させて貰い
受け止めてくれる人達がいてくれたから。