亡くなった子のための予定は格別

2020/12/19

先日、今年お子さんを亡くされた

まだ日の浅いお母さんと話していたとき

いいことを思い出した。

 

子どもが亡くなったあと

ただ担当の先生に会いたい、もう一度説明が聞きたい

と、その病院を訪ねることは

勇気もいるし、なかなかできないよね

という話の中で

あれ?私は先生に会って、話ができたのだけど、

何であのとき、うまくいったんだろう?

 

患者は亡くなっているので、

生前に使っていた診察券は、使えなくなる。

だから受付をせずに、上の階の外来に行った。確か。

 

で、あっ、そう!

長椅子に座って考えていたとき、

たまたま顔見知りの医師が通りかかり、

あら?どうされました?

と声かけてくれたのだ。

 

私は、あゆみのことで時間を少しとって貰えないかと思い

と打ち明けると、その先生が診察室に入って行って、

頼んでくれたのだった。

 

「お話しできますから、一番最後まで待っててください」

という伝言を貰ってきてくれて、心から感謝した。

そして、この待っていた時間

私は満たされていた。

 

一番つらい時期なのに、満たされるっておかしいが、

あゆみのことで、用事とか、予定とか、役割とか、

ぜんぶ消えてしまったのに、また獲得できたから。

 

思えば、このあとからだ

亡くなっても、用事や予定や役割を、作ろう!

という発想がもてるようになったのは。