もうすぐまた次の年に押し出される

2021/12/26

家族が亡くなったとき、日本には「忌引き」がある。

喪に服すためと

もろもろの手続きが必要なためにあるようだが

実質的には、後者のためのものだろう。

 

配偶者が亡くなった場合、10日間で

子どもが亡くなった場合は、5日間らしく

いずれも、喪に服すには程遠い。

 

私は、正確な日にちを知らなかったが

その理由が、なんとなくわかる。

 

子どもは、小さいと

手続きなど、ほとんどない。

あゆみには、死亡届を出しただけじゃないかな?

それも葬儀社さんがしてくれたので

私は何もしていない。

 

あゆみの場合、2月に亡くなったので

喪中は長いほうだった。

長いといっても、10か月で変化などほとんどないが

暮れ近くに亡くした人は、

とても大変だろうと思う。

 

別れて、間もなく、年が変わってしまうのだから。

生きている者たちだけ、次の年に移動するみたいな

やりきれない気持ち。

いつまでも、同じときに身を置いていたい気持ちを

容赦なく引き離すようなもの。

 

年数が経っている私でも

新しい年に変わるとき、淋しい気持ちになる。

さらに離れるみたいで。

 

でも、そろそろ、

そうした感覚の転換期を迎える感じもする。

さらに離れるのではなく、

だいぶん近づいているみたいな。

 

普通の女性は、

年を取るのを嫌い、いつも若くいたいのだけど

私たちは、早く年を取りたがる

ちょっと、かわった女性たち。