やさしい声が忘れられないお一人
2022/05/20子ども2人殺された父親 無収入になり
という記事の見出しを見て、
どういうこと??と思い、読み進み驚いた。
自宅に押し入った見知らぬ男に、子どもが二人殺され
損害賠償はなく
住めなくなった自宅のローンは払い続け
自営業はできなくなって無収入
子どもの命を奪われた悲しみに加え
追い打ちをかけるような事態が、起きているのだなあ。
犯罪被害者支援のための「あすの会」という会があった。
発起人は、ご自身も奥様を殺された被害者である
岡村勲弁護士だった。
あすの会は、
刑事裁判への被害者参加制度の導入や
凶悪事件の時効撤廃などを実現させたのちに
活動を終えている。
私は、活動を終える前の岡村弁護士に、
私が所属する公益財団の市民公開講座に
講演に来ていただきたいと、お願いをした。
私が暮らす兵庫県でも、
幼い子どもが犠牲になった少年犯罪が、身近なものとしてあったし
岡村先生の、弁護士でありながら被害遺族である当事者性を
先生の口から聴きたいと思った。
ところが、
先生から電話がかかってきて、断られた。
その理由に、言葉を失った。
先生は、お年が80代後半に差し掛かっていて
「とってもお話しに行きたいけれど
年齢的に、半年以上先の約束をして、迷惑をかけてはいけない」
とおっしゃった。
私は、先生に限って、半年後の約束ができないなんて
あり得ない!と思い、
そう言いかけたが、
ぐっとこらえて、ご意向をうけたまわった。
先生のお心、お気持ちを、無にしてはいけないと思い。
そうおっしゃった岡村先生が
あすの会の活動を再開した、という情報が
冒頭の見出しの「記事」の中に書かれていた。
犯罪被害者への補償制度を拡充させるために。
「(国は)被害者には年間10億円しか使わないのに、
刑務所に入れている人のためには年間2643億円も使う。
おかしいではないでしょうか」
と発言されている。
再び立ち上がるって、すごい。
92才になられている。
先生、いつまでもお元気で!!
(今からでも、もっぺん頼んでみよかな)