「善意」で貸した物を返してもらう方法

2024/02/10

一昨日の日記に

ずぶ濡れの赤ちゃんに、上着を貸してあげて

名乗らずにその場を後にした男性

なんとも素晴らしく、

御礼や感謝を必要としない善意ほど

素晴らしいものはないと書いたが

よく考えてみて、

これって難しいと思った。

 

この男性は、

返して貰おうと思わなかったようだが

でも、

返して貰う前提で、貸すことも

十分な善意ではないだろうか。

 

寒い中を、上着を脱ぎ

「どうぞ」と貸してくれたら

とても助かる。

 

おそらく親は

子どもの命にかかわるような

窮地に立たされたとき、

「連絡先を教えてください」

という機転が利かないだろう。

「救急車呼んでください!」

と叫ぶだけで精一杯かもしれない。

 

そうして病院で、無事と確認できたとき、

はたと、「この上着を」と我に返る。

 

今回は、SNSで呼びかけて

持ち主との再会が果たせたが

こんなに上手くいくとは限らない。

 

貸したままになった人は

別の上着を買わないといけないし

手元に残ったままになる母親は

申し訳ない気持ちを持ち続けるだろうし。

 

名乗らず無言で立ち去ることが

潔く素晴らしい

みたいな印象を強めたことは

私の思いこみが入っていたように思う。

 

じゃあ、どうすればいいのか?

よくわからないが、

たとえば、上着を差し出すときに

「あとでここに送ってください」

と住所を渡すのもいいかもしれない。

 

え!子どもの命がかかっているのに

今それどころじゃないですよ!

って反応を、親はしてしまうかも・・・

 

私が、そんな最悪な親だった気がする。

 

救急車をなかなか出してくれない救急隊に

「ここで死んだらどうしてくれるんですか!」

と口走りそうで

何も言わずぐっとこらえていたが

命を助けること以外、誰も考えないでほしい

尖った感情が突き上げていたもの。