へその緒は遺骨と同じくらいに大事

2024/05/25

きっと家の中のどこかにある

しげちゃん(祖母の3番目の子)のへその緒を

探し始めた。

 

まずは父の部屋から。

そしたら、書きかけの遺言書が何通も出てきて

完成させるまでに亡くなっているではないの。

練習に費やしすぎやって。

私の小学校低学年の作文なんかも出てきた。

おっと、こういうものに吸い寄せられて

目的を見失いそうになる。

 

父のクローゼットにも、しげちゃんの痕跡はなく、

おそらく父も記憶にほとんどなかった弟、

しげちゃんと、私の、直の関係が深まっていく。

 

幼い子どものへその緒は

とても大事だと私は思っていて

幼ければ幼いほど、その意味は大きい。

長く生きた子、人だと、多くの遺品が残る。

幼い子は、物は何も残せない。

 

でも、赤ちゃんでも、大人でも、

同じ大きさ、同じ形状で遺すのが、へその緒。

生まれて存在した証拠でもある。

 

お骨よりへその緒のほうが大事

と言う遺族は少ないかもしれないが、

同じだけ大事に思えるのだ。

 

誕生日は、命日と同じだけ大事

とも思える。

子どもの遺族にとっては特に。