壊れかけた心を修復してくれた人

2025/12/24

年賀状にプレッシャーを感じている私でも

自分から進んで出している相手はいて

その一人は、ダンナの実家の

近所の奥さん。私の恩人。

 

それほど親しくしていたわけではないのに

私ががんで入院したことを耳にして

病室を訪ねてくれた。

 

私はないしょにしていたつもりが

病院や病室を教えたのは姑だろう。

最初に来られたときは驚いたが

近所の義理で来たわけではないことが

伝わった。

 

それから毎週会いに来てくれて

なに話すでもなく

自分が食べたいと思うものを持って

一緒に食べようと来てくれた。

 

親切をアピールしない思いやりを

教えてくれた人。

 

ご主人の転勤が決まっていたので

それまでは来たいと言ってくれた。

先々の付き合いがあるからではなく

限られた時を、という思いで。

 

退院できた頃、関東に引っ越され

あれから23年、一度も会っていない。

年賀状だけのお付き合いだが

私にとって大事な人で、恩人。

 

人に会いたくない

今の姿を見られたくない

健康な人と比べたくない

これ以上落ちたくない、と思って

丸まっているだけだった私が

ただ会いたいと思ってくれる人が

いることを知った。

 

半年の入院の、途中からは

別のお見舞いの人にも会うようになった。

 

会いたくないと思っている相手を

最初に訪ねるには

勇気がいっただろう。

 

一回を心をこめてすることも、いいが、

心を何度も届けることは、相当に手厚い。