いま目の前にいる人のように、話しかける光景

2013/04/07

新しい性格で、我が道を行くようになった母
と、ここでもよく取り上げてきたが
2月以降、さらに別人のごとく進化し
理解に苦しむ日々・・

そんな母が、以前にも増して
時間をかけて、丁寧にするようになったことは
あゆみとの会話。

毎日、私の住む2階に上がってきて、
あゆみの遺影の前へ行き、
あたかも、いま目の前にいる人に対するように
語りかける。声にして。

「あゆみちゃん」に始まり
「こんにちは」
「どう?」
「うん うん」
「へー そうなの」
「いい子ねえ」
「いい子、いい子」

正直なところ、この光景を目にするたび
私は悲しくなり、少々傷ついていた。

でも、ふと思った。
このような対話、
ダンナ・私・ダイキ、
誰もしていないし、できない。
誰もが、今が一番忙しいときだから。

ダンナは、経営が火の車だし、
私は、家事・仕事・活動に手一杯だし、
ダイキは、まともな就職ができるのかどうか、追い詰められているし、
あゆみと、ゆっくりと会話できるのは
母しかない。

「認知症」
そうではない人間には担いきれないことを
引き受けてやってくれる人なのかもしれない
と、きょう、ふと思えた。