身障者手帳も持たず
2015/11/03 先日、遺品整理をしていたら出てきた母の寄稿文
ダイキに見せて、
私が寂しく思えたところが、どこか、尋ねてみた。
驚いたことに、ばしっと当てた。
「失ったものにくよくよせず のところ?」
そう!
私は、しょっちゅうくよくよする。
だから、あゆみがいなくなったことからも
立ち直ろうとさえ思っていないし、
母のたくましさが、私には寂しいくらい、ほど遠かった。
この点について、ダイキは、的を射るように言い当てた。
「ママ(祖母)のあのたくましさは、どこからくると思う?」
から始まった。
私には、思いつかなかった。
「ママは、片目が見えなかったよね。
小さいとき、石をぶつけられて。
でも、家が貧しくて、父親いなくて、母親は働きづめで、
目が見えなくなっていること、黙ってた、って言ってたよね。
不自由なからだのまま大きくなって、
お金がかからない大学を出て、教師になって
身障者手帳も持たずに、人並み以上に働いて、、、
ぼく、ママが愚痴を言うの聞いたことないわ。
愚痴だけじゃない。人の悪口なんかも、聞いたことないわ」
「あー、なるほど」と私が深くうなづくと
「な、母さんとは、そもそも、ぜんぜんちがうねんから。
しゃあない。それは」
とも言われた。
納得なり。