さえぎってしまった大事なお話
2017/09/21何で気づかなかったんだろう。
学者や医師が集まるある会議が、定期的に招集される。
私は、そのどちらでもないが、一員となっていて、
その日、メンバーが1人入れ替わったので、名刺交換した。
ああ、大学の偉い先生なんだあ。
お顔を見ても、お名前を見ても、それ以上のことは感じず
会議は終わり、
別の人と話されている言葉が耳に入ってきたとき
「えっ!私も同じ病気で子どもを亡くしたんです」
と、思わず割って入ってしまった。
返ってきた言葉に、驚いた。
「はい。小さないのち、入っています」
えーーー
「つどい」にも来てくださっていたし
何で、わからなかったんだ。
10年以上は経つけれど、気づけないなんて。
私は、お母さんばかり見てたんだな。
お父さんは、じーっと見れないからか?
いや、これは言い訳だ。
あともう1つ後悔したこと。
「私、一番いけないことは、人の言葉をさえぎることだと思っています」
と思い切って言った。
「さっき、娘が亡くなったとき、と話されていた、その続きは
何を話そうとされていたんですか」
そう尋ねたら
「え? ああ、忘れちゃいました」って…
大事に扱いたい話だったに違いない。
そして
こんな風に、いきなり巻き戻されたくなかったかもしれない。
ぜんぜん、人のことも、人の気持ちも
大事にできてないなあ。