姑きょうも生きる
2018/08/24 女優の、菅井きんさんが亡くなった。
「必殺」の母上は、私が子どもの頃からお婆さんだった
ように思っていたけれど、92才だった。
若いと思った。
姑と比べて。
姑は、ほんとフシギな人。
生まれても、育たないと言われ、
育っても、大人になるまでは無理
と思われている中で大人になると、さすがに本人も
結婚はしないつもりでいたところが、晩婚をした。
結婚はしても、出産など有り得ないはずが、
高齢出産で、しかもポンポンと産み、
思いがけないことに、夫のほうが急死。
まだ小さい子を、「女手ひとつ」で、では言い尽くせない
「か細い体ひとつ」で育てることとなるも、
育て上げるにとどまらず、孫もいて、ひ孫もいる。
途中、何度も危ぶまれながら生還し
難病に侵されようと90才を越え
もういよいよか、とささやかれながら
いまもって健在。
丈夫と、長寿は、どうも別らしい。
姑が言うに
生きることが難しいように
死ぬことも難しい
亡くなった子ばかり出会ってきた私は
生きる難しさしか、知らないのだけれど、
不自由な体で生き続けることの、
本人にしかわからない悩みは、あるのだと思う。
姑が言うと、イヤミに聞こえない。
死にたいと言い続けているわけではなく
いやいや生きている というわけでもなく、
言葉どおり、そのまま受け取れる。
あゆみが亡くなって、自分が生きていることを
申し訳ないように言われてから
もう20年。
ここまで更新してきたのだから、
あとは100才を目指すしかないだろう。