褒められたくなったらアカンね

2018/11/24

きょう実施していた研修の中で
サポートグループ(非体験者が運営する会)をすることが
「偽善と見られがちで…」という話題に及んだとき
自助グループ(体験者が運営する会)をしてきた私にとって
それはないよね、と胸が痛んだ。

いいかっこ、とか、目立とうなど、ないばかりか
この人たち、感謝の言葉さえ求めていないだろうに…

そして帰り道、あの日のことを思い出した。

ダイキが、まだ幼稚園児だった頃
近所で、誘拐(未遂)事件が起きた。

近所の子のお母さんが、「大ちゃんは!」と駆け込んできた。
「公園にいませんか?」
「いないのよ。探してるんだけど」

ん? どういうこと??
その人は、信じられないことを私に言った。

女の子が連れ去られたから、110番して!と
ダイキが、たばこ屋に言いに行った、と 
その人の子が言ってて
パトカーが来ている。と

私、血相変えてダイキを探し回った。
どこにもいない。

一旦家に帰ると、ちょうどダイキが帰って来て
私、すごい剣幕で言ったと思う。
どこ行ってたん!

〇〇君ち。

警察呼んだって?!?!

うん。

な、な、なんてことを!

聞けば、話はこうだった。
女の子が無理やり車に乗せられる瞬間を、公園から見た。
どうしよう… 大人に知らせないと!
家に帰るより、前のたばこ屋のほうが早い。
たばこ屋へ行き、知る限りのことを、おばちゃんに話した。
おばちゃん110番してくれ、パトカーが来た。
おばちゃん、警官にちゃんと全容を話していた。
なので、ぼくはもう、〇〇君ちへ。

しばらくして、それは事実とわかった。
市内のはずれで、女の子は車から降ろされており
1人で道を歩いているところを、警察が保護した。

私、足元から震えが止まらなかった。

たばこ屋のおばちゃん、大手柄、ということに。

大ちゃんが通報したのに… と言った人がいたが
私は、そう帰結してくれたほうがいいと思った。
ダイキは、この事件を忘れてくれたほうがいい
とも思った。

でも、私は時折思い出す。

誰の手柄だとか
世間からどういう評価を得るか、など
そういうこと、子どもは、どーでもよく
早く遊びに行きたいだけ。

それがいい。