また踊りたいという夢

2019/08/20

姑がよくしてもらった病院というのは、
先生は定期的に家族を呼び、
時間を合わせて経過を聞かせてくれた。

看護師さんは、ずっとあとでわかったことだが、
患者がぼーっと過ごす日中に、
You Tubeを観せてくれていたのだ。

看護師さんと姑の「内緒ごと」だったので、家族は知らなかった。
姑との会話の中で、かつて日本舞踊をしていたことを話したらしい。
おそらく誇らしげに、或いは また踊れたらなあ、とか。

では せめてと、動画配信されているものを私物のスマホで観せてくれていたのだ。
それを観ているときは、目が生き返り、気持ちもシャキっとしていたそう。

仕事終わりに面会に行くと、
もう寝る前なので あまりものを言わないし、
昼間は多弁だなんて想像がつかなかった。

退院しないといけないのか?とか、したくないとか言うので、
患者と病院との関係性がよくわかる。
最大限 いさせてもらい、
別れを惜しんでの退院だった。