叫びそうにつらかった母乳育児
2020/01/20生後7か月の女の子が、9階から転落死し
母親が取り調べを受けている、という記事に
いろんなことを思った。
ネットでは、母親への批判が次々と投稿されている。
もう読むのやめよう、と思ったとき、目に入った1行。
「私も育児に悩み、保健所の保健師に相談したが、何の助けも得られなかった」
保健師は、看護師資格をもった上で、さらに専門資格を取得する
優れた保健医療従事者だと、私は思っている。
けれども、1度だけ、上記の書き込みと同じことを思った。
私も、あゆみの育児に疲れ切ったときがあった。
歯の生え始めは、何でもギシギシ噛む。
「歯固め」という言葉があるように。
私も、授乳のたび、その標的にされた。
日に日に噛む力は増し、私も歯を食いしばる。
この格闘が、24時間繰り返されると、あまりの痛さに
噛んで離さないあゆみの、鼻を、ギュッと指でつまんだ。
そしたらパカッと口を開けた。そして大泣きした。
これで終わったのではない。このあと、
あゆみは一切母乳を拒絶した。
粉ミルクを受け付けないから母乳だった。
粉ミルクもいや、母乳もいや、泣き続ける。
私のほうも、血の出ている胸は、張って張って、熱も出てきて、、、、
困り果てて、どうすればいいか、保健所に電話した。
保健師からの助言は、私が試し尽くしたことばかりだった。
もう絞り出せる情報がない、となったとき
始まった。私への説教。
授乳中に鼻をつまむだなんて
二度と、そのようなこと、しないでくださいね。
ものが言えない赤ちゃんは、
お母さんだけが頼りなんです。
わかってるわ!
そんなこと聴くために電話したんちゃう。
近所のおばはんでも、誰でも言えるようなこと、いらんし。
叫びそうだった。
が、こらえた。
取り乱して、収める余地は、自分のどこにもなかったから。
専門職ほど、頼りになり、助けになる存在はなく
専門職ほど、弱った人の心をずたずたにしてしまいかねない存在はない。
専門職養成の教育機関に勤務しながら
このことを、なんとか理解して心に留めてほしいと、毎年願ってる。