本人が喜ぶことが一番うれしい

2020/03/25

ダイキは、自分は病気ではないので、

隔たりを感じるのではないだろうか?

というのは、私の推測で

実際のところ、このことは家で話題にできない。

親しく過ごした病児さんと死別したダイキと、私にも、隔たりはあって。

 

「K君のこと、話題にしていいと思う」と私が言ったのは、

私の知るお母さんたちは、

亡くなったお子さんの友人が、訪ねてくれることを

嬉しく思っておられる方が多いから。

そうは言っても、少しつらいからか、

帰ったあとは、どっと疲れると聞く。

 

そんな一人のお母さんのお話に、

驚くとともに、希望をもらった。

 

訪ねて来てくれた同級生たちが、帰るとき、

マンションの、エレベーターのところまで送って行くと、

自分の後ろに、足音が聞えた。

後ろには誰もいないのに。

はっきり聞こえたそう。

 

誰の足音か

私にも、すぐにピンと来た!

 

それからはお母さん、来客に「少しつらい」は思わないのだと。

だって、本人が喜ぶことが、親は一番うれしいから。

 

私が体験したことではなくても

私は手がかりをもらえた。

そばに「いる」という。

 

だから私は、お父さん、お母さんのお話を聴くのが大好き。

聴けば、いつも、手がかりをもらえる。

目に見えない存在だけに

自分だけでは、わかり得ないから。