きょうだい「のため」に仕事を選ぶと
2020/04/30「ぼくは病院で働く人にはならへんから」
と、小さいうちから言い切っていたダイキは、
大学で教員免許を取得し、理科教員になるもの
と思っていたら、知らぬ間に
特別支援学校(養護学校)に就職していた。
そこで、誰も予想しなかったことに陥っていく。
パニックを起こしそうになったり
ごはんが食べられなくなったり
原因不明の高熱が続いたり、、、。
退職や転職という選択は、本人になく
帰りが遅くなると、「まさか・・・」と
家で待っていることが、怖くて仕方なかった
学年末まで、よく持ちこたえたなあ、
と今でも思う。
番組で、弟さんは、このようにも話していた。
同じように交通事故の患者さんが、運ばれてくると
お兄ちゃんと重ねるが、でも
つらい、というよりも、早く何とかしてあげたい。
きょうだいのためを思って、仕事を選んだとしても
その「入り口」を、入ってからは
対象者のためを思い、
意識を、目の前の対象者に向けられるようになれば
その道で本物になっていけるのだろう。
ダイキの場合
そうした転換が、果たせなかったように思う。
このことが、彼(弟さん)とダイキの違いに思う。
でも、こうした違いが、なぜ生じるかは、
厳密には今もわからない・・・
きょうだい遺族にも、死別後は長い道のりがあり
大人になってもなお、鍛えられていっている。