泣かせようとしなくても泣けた
2020/06/20重病の子どものためのセミナーがあり、
コロナの影響で中止にならないか、ドキドキしていたら、
オンラインを取り入れて行われた。
カメラ担当の男性、
一日フルに、懸命にサポートしておられ、
ずっと当事者かと思っていた。
でなければ、一日中こうは付き合わないでしょう。
そうではなかった。本業がプロのカメラマンだった。
みんなで晩ご飯食べながら、思わずこの話をしていた。
私は、テレビの人が来るのが嫌になっていた。
泣かせよう泣かせようと質問するから。
期待に沿うようには泣けないのだ。いかにもヤラセぽく。
それでも私なりに、ありのまま体験や感情を言葉にするが、
相手が一番期待する「涙」は、出ない。
その時、私は見た。
ずっとカメラの画像だけ見ているはずのカメラマンの頬を、
涙が伝っているのを。
泣けてきた。私も自然に。
耳は聞いているんだ。
仕事上の役割に集中しながらも、
それでも心を動かしてくれていた彼に、私はものすごく
救われたのだ。