お母さんと同様に「奇跡だ」と思った

2020/10/16

お子さんを亡くされたあと、下のお子さん(どちらも成人)が

別の病気で倒れ、一命をとりとめたお母さんと話した。

下のお子さん、本当に命が危なく

重い後遺症は残るだろう、と誰もが思っていたところ

ほぼ完全に回復されたことを知り、驚いた。

 

昨日、日記に

子どもの死後に、親自身が命拾いすると

申し訳なく、やるせないことを書いたが、

子どもの死後、そのきょうだいの命が危うくなったときには

「助けてあげて!」

と祈った、という話を聞く。

 

なので、きょうも話を聞きながら、

亡くなったお子さんに、祈って頼んだのかな?

と思ったが、言わないようにした。

「お兄ちゃんが助けてくれたんですね」みたいに。

 

たとえ兄弟であっても、そのような役目を

兄に背負わせない親はいるかもしれないし、

もし、そうだったら、

「やるせない」思いをされるかもしれない。

 

そしたら、お母さんの口からは、一度も出なかった。

「亡くなった子が護ってくれたんだと思う」みたいなこと。

お母さんの口から出たのは

「奇跡としか思えない」だった。

 

そうだよね。

弟さんの身に舞い降りた奇跡だったんだ。

 

人はみな、自分が思い描き、信じることを

他人に邪魔されたくない。

目に見えない、根拠もないことを

ああだ、こうだ、と結論付けられたくない。

 

まして亡くなった子の意思を

見通すみたいなこと

親を差し置いて、言うもんじゃないね。