急に記憶がもどったオルゴールのこと

2020/12/02

きょう何気ないことから、

オルゴールのことを思い出した。

 

あゆみを連れて家族で旅行したとき

オルゴール博物館があり、その音色に魅せられた。

あゆみも、不思議そーうに、じっと見ていた。

 

売店があって、オルゴールを売っていたので

旅の思い出に、奮発して買おうか!

でも、もっとゆっくり選んだほうがいいね

ということに。

選び抜いたものを、お嫁に行くとき持って行かせようと。

 

結局、そのあとしばらくして亡くなったので

すっかり忘れていた話だ。

 

急に思い出して、しばらく考えた。

あのとき、買っていたら、そのモノだけが残り

つらかったかなあ。

しかも音が鳴るものだし。

 

反対に、まだ小さくて持ち物の少ない子だから

そういう思い出のモノが家にあって

聴くたび、繋がる感じがしたりしたかなあ。

 

あるいは、

最後にいいプレゼントを買ってあげることができた

という親の満足になったかなあ。

 

よくわからないが、

あゆみが「ほしい」と言って買ったモノだったり、

喜んで使ったとか、身に着けた、というモノなら

宝物として大事にするのだろう。

 

ぜんぜんそうではなく

お嫁に行くときに、だったのだから、

なくてよかったように思う。

 

いなくなって寂しい歳月を、

ずーっと耐え

そろそろお嫁に行く時期だなあ、と思うようになると

でも「いない」を、また実感し、

そのつもりで買ったモノだけが目の前に

なんて、やるせないだけだろうね。

 

それにしても、

いまだに、急に、何か見て記憶が引き出されるって

あるのだなあ。

どんな記憶も、あゆみに繋がる記憶は

それこそが大事だ。