闘病も治療もなく良くなる病気って
2021/04/19親戚の子が来た。
その子は、生まれたとき、骨の病気がわかって
歩くことはない、と聞いた。
何ていう病気?と尋ねたが
病名を教えてくれなかった。
「そうだと思いたくないから」と言ったので
そうなんだ・・・
親は相当落ち込んでおり
そう思いたくない気持ちもわかるし
そのつもりで育ててほしい気持ちもあった。
年に2回くらいは訪ねてくれて
あ、お座りできてる!
あ、つかまり立ちできてる
あ、伝い歩きできてる!
と会うたび驚いている。
あの病気は、一体どうなったのか・・・
そして2才になって、
ついに歩いた!
大きな病院で生まれて、経過を見ているので
診断が違ったなんて、ないだろうし
病気が消えるなんて、ないだろう。
こういうことが、生きている子には起こるのだろうか。
これは奇跡なのだろうか?
歩けないと言ってた話、どうなったの?
とは聞けない。
歩けないはずだったのに、と思っているかのようで。
普段、私が出会う人たちは
最後に奇跡が起きなかった人ばかりなので
身内であっても、奇跡を見ると
嬉しい気持ちと、なんだか不公平に思える気持ちが
同時に持ち上がってしまい、妙に気分が重い。
どこから来る不公平感だろう・・・?
そうか、この子が何も治療を受けていないからだ。
ただ大きくなっているだけ。
つらい治療が続いて、耐えて、
それでも治らなかった子たちと重ねてしまう・・・
今度会った時には
走っているのだろうか・・・