泣きやむまで抱っこしてくれる人

2021/07/02

できなかった事、行けなかった所、食べられなかった物

のほうが圧倒的に多かったけれど

1才には1才だから満喫できる「うれしい」が

あゆみにもあった、と書いたが

あゆみより、さらに小さかった子は、どうなんだろう?

 

生まれると同時に入院し

NICUという集中治療室で過ごす赤ちゃんたちがいる。

この子たちの「うれしい」について考えたことがある。

 

もちろん、お母さん・お父さんが面会に来たときが

一番うれしいだろう。

では、面会時間外では?

 

先日、ある看護師さんから聞いた。

赤ちゃんが泣いたら、泣き止むまで抱っこしてくれる。

泣き止むまで抱っことは、あやす、ということだ。

お母さんがよくする、名前を呼びながら、

よしよしとか言って、背中ぽんぽん、

ゆらゆら、ゆらゆらして。

 

この、あやす、が医療行為なのだろうか?

 

私が尋ねたら、その看護師さん、一瞬言葉に詰まったので

明確に分けて考えていないのかもしれない。

 

医療行為の部分はあるらしい。

病気をもった赤ちゃんにとって、泣くことは

心臓や体に負荷をかけてしまうから。

 

でも、そのためだけではないようで

やはり、お母さんがいないぶん、お母さんのように

愛情をかけてくれている。

 

驚くことに、

急いで泣き止ませよう、などと考えると

泣き止まないらしい。

抱く人の情緒が伝わるという。

 

神秘的な話にも聞こえたが

やはり「うれしい」かどうかが、しっかり

あるということだ。