歩いた道のりを色んな言葉で表現していた
2022/11/286月から協力していた、学生の卒業研究のインタビュー
きょうが最後だった。
わが子との死別後の暮らしを、
その都度、場面ごとで、
同じ概念を違う言葉で表現していたことに、
きょう、気づいた。
ズドンと落ちては、また這い上がり
のように、「落ちる」「上がる」と言っていたときと、
少し進んだかと思うと、舞い戻り、
「行ったり来たり」と言っていたときと、
同じところを「ぐるぐるしていて」とも言っていて、
表現を駆使していたようだ。
で、いずれも
その通りだった、と改めて思った。
でも、ぐるぐるしていたが
地平をぐるぐるしていたのではない。
底をぐるぐるしていたのでもない。
これ、らせん階段のようなもので、
ぐるぐるしながらも、確実に昇っていたと思う。
ぐるぐるなので、
見えている景色が同じようであっても
(つまり同じような感情を)
何度も、何度も経験して
見え方、感じ方が、少しずつ変化していった。
悲しみは減らなくても、
ずっと同じじゃないですよ
と人に言えるのも
このあたりのことだ。
減るのではなく
変化していく。
悲しみが変化、だけでなく、
たずさえて生きていけるように
自分も変化していく。