「おくすり飲めたね」作った人えらい

2023/02/06

「おくすり飲めたね」のCM、

最近またよく見る気がする。

見るたび思い出すことがあって。

 

この会を作った当時は、

あゆみと同じ病気に倒れた子どもたちと家族

の会だった。

 

あゆみの病気は、脳がダメージを受ける。

あゆみは亡くなったけれど、

知的障害になったお子さんが大勢いた。

親がとても困っていたことに、

薬を飲ませるのが難しかった。

 

我慢するとか、頑張るとか、親を気遣う

といったこと

治療のなかで、子どもはよく見せてくれる。

これらは目的意識があるからで

かなりの理解力が必要。

 

日に何度となく飲ませなければならない

ニガイ薬に疲れた親から言われたのが

「なんで薬って苦いんでしょうね。

薬から苦味だけトルこと

そんなに難しいんでしょうか?

薬を創る難しい研究は進んでも

味を変えることは、できないんでしょうね」

 

まったくだ、と思った。

創薬の仕事をしている人にも尋ねてみたが、

なかなか難しいと言われた。

 

無理なんだあ、と思い、

後にその子たちとは会が分かれ、

お薬の件は、もう他人事になっていた自分に

ハッと気づいたのは

「おくすり飲めたね」のCMを見たときだった。

 

何年くらい経つだろう。

これを開発した人、すごい!

と思った。

 

苦い薬を無理やり口に突っ込まれなくなった

子どもたちも、助かったし、

子どもに苦痛を与えることに苦しんでいた

親たちを救ったと思う。