いつも笑っていた子は笑顔しか浮かばないという

2023/03/24

2020年9月、猪苗代湖で、

モーターボートの操縦者が安全確認を怠り

8才の男の子が亡くなり

2人が重傷を負う事件があったが

その裁判の判決が出た。

 

禁固2年。

え!短い。軽いのでは?

と思ったが、

男の子の両親は、

安堵し、涙されたという。

 

というのも、

この裁判の争点は、

湖面に浮かんでいた男の子たちに気づけたか?で、

気づくのは困難だった、という主張が

覆された点が大きいのだろう。

 

我々にとっても被告の印象は

悪びれない態度だった。

案の定、というか

判決を不服として、即日控訴している・・・

 

さらに印象的なのは

この事故で、お母さんは両足を失っているが、

その苦痛や不自由さに

言及しているところを見たことがないことだ。

痛いとも、大変とも。

 

体の痛み以上に、

男の子をうしなった心の痛みのほうが

ずっと大きいからかもしれない。

 

あるいは

自分だけ生き残ったことの痛みが

大きすぎるからかもしれない。

 

第三者は、ただ悲痛な思いになるけれど

お母さんの話では、

男の子は常に笑っている子だったから

今も、笑顔しか思いつかない

というから、

本当に痛ましい事故だったけれど

勝手に、かわいそうな子、のような見方は、

できない、とも思った。