家族は「死んだ」「死んでない」となる

2023/12/06

NHKの朝の連続ドラマ「ブギウギ」で

主人公(長女)と父親との暮らしが始まって、

弟(長男)が戦死した通知が届いた。

 

姉は、じっとしていられないほど苦しく

早々に職場に行ったり、

仕事に取り組もうとしたりするが

父親のほうは、ふさぎ込み、

布団をかぶって寝込んでしまう。

 

ああ、両方あるなあ、と思った。

家族間でも

取る行動、見せる姿、言うことが

真逆だったりする。

 

そんな中

父親は、「死んでない!」と言い出した。

娘(姉)は、「死んだんや!」と言い返す。

 

親子だから、言い合ってもいいよね。

他人から言われたくないけど。

 

父親が、息子のことを

死んだりしない!死ぬわけがない!

と叫びたくなる気持ち、わかる。

まして、元気に出ていく姿しか見ていないのだから。

 

お母さんだったら、どうだろう?

明るくて、竹を割ったような性分の人だった。

でも、少し前に、病気で亡くなった。

 

あんな、気丈な人でも

受け止めきれなかったかも、知れないなあ。

お母さん、早世で、

やり残したこと、したかったこと、

まだまだあっただろうけど

早世ゆえに、わが子の死には

直面しない人生だったなあ。

 

さらには

まだ幼ささえ残す若い息子を

あっちでも受け止めることができる人生だった

とも言えるのだろうか。