姑に突き放されたときに開いた扉

2024/01/31

老人ホームに姑が入居してからは

私はあんまり会いに行っていない。

みるみる認知症が進んで

ダンナは毎日行っていたが

私は、また「よその人」に戻った

と強く感じるようになった。

 

嫁いでから

ダンナや義姉のようには

なれるワケないし、なる必要もないのだけど

ずっと自分の立ち位置が

よくわからないまま来ていた。

 

そんな中で

驚いたことがあった。

 

私は、実の母との関係がむずかしく

私はしんどいのに

そのことに母がまったく気づいていない

ということから、解決が難しいままだった。

 

結婚して、母との距離ができたことで

ずいぶん楽になった。

それでちょうどで、安泰だったのに

ある時

ふとしたこと、お歳暮に何贈るか

という些細なことから

姑と距離ができた。

 

何にする?と言われて

実家でよく贈っていた物を言ったら

「私はそういうもの贈らない」

と言われた、だけ。

 

事実を言われた、だけ。

 

でも私は、親をけなされたような

低いところに置かれたような

何とも言い難い気持ちになった。

 

このとき、

姑が嫌になる、というよりも

母のこと、

自分が思っている以上に私は

好きだったのかな・・・?

とわからなくなり

くらくら、ぐらぐら、した。

 

だったら良かった

と思った。

 

母だけが一方的に私を好きで

でも、私はそういう一方的な母がしんどくて

逃げ出したい思いで坂下家に入っていき

思いがけず、

突き放されたようになった、今

開かれた発見の扉だった。

 

母は、相変わらず一方的で

関係性に大きな変化があったわけではないけれど

私は、あのときの出来事を通して

もう1つ、大事なことに気付いた。

 

どんな親子関係にある子どもも

大人になった元子どもも

母親のこと

きっと、好きなんだ。

 

仮に、自分はぼろくそ言ってたとしても

人に悪く言われるのは

だめ。

 

このときの共感は、本当の共感にはなり得ず

だからといって否定もできず

できることとしては、、、

黙って聴くのがいいのだと思う。