「こちら側」が「あちら側」にもなる

2024/09/09

昨日も書いた、

自死でお子さんを亡くされたお母さんのお話で、

あゆみを亡くしたあと、私が実感したことと

同じ言葉を言われた。

 

それは、

「あちら側」と「こちら側」。

 

かつて、私たちも「あちら側」だった。

ところが、

誰も経験しないようなことが降りかかり

胸の内をわかってもらうことが難しくなり

十分に表現することも難しく、

大勢の人が目の前にいたとしても、孤独・・・

それは、立場が同じでなくなったから。

 

では、「あちら側」だった頃、

私はつらい立場の人のことが、理解できただろうか?

おそらく、できていなかった。

 

お母さんが言われた

「遺族は、あちら側もこちら側も知っている」

という言葉、

その通りだなあ、と思った。

 

大事なことは、

いま「こちら側」の私も、

別の角度から見ると

「あちら側」になることが

あるかもしれないことに

気付くことだと思う。

 

別の当事者、例えば、

差別を受けているような人から見て

自分が「あちら側」になること。

これには意識の問題も大きくある。

 

同じように子どもを亡くして

病死だと、差別を受けることはない。

自死だと、かなりある。

そんな現実を知り、

言葉にならない。