本当の親子になるために必要なこと

2025/02/02

「あなたは産みの母から産まれたんだよ」

という言葉の意味、

すぐにはわからなかった。

私が暮らす兵庫県の、姫路市教育長の

久保田智子さん(元、TBSアナウンサー)が

2才のお子さんに言った言葉だった。

 

お子さんは、

生まれて間もなく養子縁組で迎えた女の子。

養子縁組した親子は、「真実告知」という

本当のことを話さなければならないことは

以前から知っていた。

(私も養子がほしいと思っていたから)

でも、3才までが理想ということは

今回初めて知った。

 

久保田さんは、2歳半で実行する。

2才の子がどう理解できるのだろう・・

「私がママで、もう1人ママがいるんだよ」

と言うと、「私がもう1人いる」と混乱するか

と思い、「私とは別にもう1人別の人間がいる」

ことを明確にしたく、

冒頭の言葉となったのだそう。

 

すぐには理解できるわけもなく

何度も「告知」していくうちに

この話を聞くのがいやになっていったようで

中断した時期もあった。

 

そうして、産みの母が別にいることが

理解できるようになったお子さんは、

6才になり、今では、

「私はママから産まれたんだけどね」と

わざと捨て台詞のようなことを言うらしく、

そう言われたら、やっぱりつらくないかなあ

と思ったが、久保田さんは

「ママも産みたかった~」と返すのだそう。

 

ほっとした。

子どもに嘘や隠し事はいけない

ということの象徴のような「真実告知」、

子どもに、だけではないなあ、

嘘をつき、つき通すことは

誰にとっても、いい未来はないもの。