黙って助けてくれた高齢の係員さん

2025/02/15

「優しくない高齢者」の会話をしていた時

思い出した高齢男性がいる。

電車に乗るのを急いでいた日、

駐輪場が一杯だった。

定期券買っているので置けるはずだが

なかなか見つからず、

あった!と置いて立ち去ろうとしたら

出口で、高齢係員に

あそこに置いたらあかん!と

大きな声で叱られるように言われた。

区分が違ったらしい。

 

うーーー 動かさなければ

と思いつつも、苦し紛れに

「そんな言い方ないでしょ!」

と歯向かった。

そしたら相手も、悪いのはあんた

とか言い返してきて

シブシブ移動するため振り返ると、

あの光景は、忘れられない。

 

もっと、ずっと、高齢の係員が

私の自転車を抱え上げているではないか。

 

慌てて駆け寄り

スミマセン!動かします!

と言ったが、

「いいから行き」と言ってくれる。

 

鍵がかかった自転車を移動させるほど

重いものはない。

私は、乗り遅れるとかそんなこと

どうでもよくなり、

自分で動かさないと、と猛省する。

 

まず鍵を開けようとしたが、その方、

「いいから、いいから、急ぎ」と。

 

揉めている当事者をよそに

黙って骨折り、解消に導くなんて

なんと素晴らしく

他人なのに愛さえ感じた。

 

私が敬意を抱いた高齢男性は、いた。

だから全体に対して決めつけは、いけない。

 

今度からその方に挨拶もしよう

と心に決めたのだった。

なのに・・

次行ったとき、お顔わからなかった。

おじいさん、

皆おんなじ顔に見えて・・・