「それは傷のなめ合いです」と言われ

2025/05/25

子どもをなくした親同士でも、思いはそれぞれ。

と昨日書いたが、思い出すことがある。

あゆみがなくなった直後、

私は孤独で、同じ立場の人と会いたかった。

 

あゆみは、社会的な問題も重なって亡くなったので

新聞で特集された。

その記事を見た人が、新聞社にコメントを送っていて

私はその方に連絡がとれることになった。

この人なら!

と思い、手紙を書いた。

 

会いたい思い、にとどまらず

同じ思いの人はきっと、もっと、いるはずだから

集まりをもちたいとも書いた。

 

すぐにお返事がもらえた!

でも、内容はよく理解できなかった・・・

 

「それは傷のなめ合いです」

 

んーーー言葉は聞いたことがあるが

使ったことはなく、意味もよく知らない。

良くないことなのか??

 

このかたとは会う機会も持てなかったが

やはり私は「集まり」をもつ方向で動き出し、

「小さないのち」を創った。

 

それからも、あの言葉の意味、何度も考える。

 

あるとき、

自死でお子さんをなくしたお母さんと話すなか

その方は、死因も違い、どこにも所属しておられないが

言ってくれた。

「傷のなめ合い?いいじゃないですか!

動物は、傷をなめて自分で傷を癒していきます。

人間も、自分で自分の傷を癒やしていくといい。

さらに人間は、

自分ひとりでなく、交流を交えていけるといい」

 

この方の、その時の言葉は

私を救ってくれる思いがした。

ずっと忘れることはない。

(まだ続く)