納得いかずもう一度通報してくれた

2025/11/15

未解決事件を扱う報道番組がある。

私が見た回は、

空き家のアパートに残されていた

コンクリートの大きな塊から

6才の女の子が発見された事件。

 

2才の頃に母親が家を出て

祖父に育てられていたが

祖父から叔父に託された後に

「言うことを聞かないから」

という理由で虐待、死にいたり

隠されてしまった。

 

この犯罪、18年間もの間

誰にも気づかれずにいたが

空き家に立ち入った管理人が

これは何?!と不審に思い

警察に通報したことで明るみに出た。

 

私は、この悲しい事件のなかで

管理人の男性が素晴らしい人であったことが

唯一の救いに思えた。

 

通報を受けた警察は、

現場に来て、コンクリート塊を、

目視だけで事件性はないと判断。

処分していいと伝えた。

 

管理人は、納得がいかず、2日後に

「もう一度きちんと調べてほしい」

と通報し、別の警察官が来ている。

 

管理人の気持ちがそう動き

行動に繋がったのには理由があった。

「大阪で行方不明になっている

吉川友梨ちゃんのことが

頭のなかにあったから」

 

驚いた。

下校途中に行方不明になったままの

吉川友梨ちゃんの事件は

22年前に起きており、ご両親がずっと

探していること、時折報じられるものの

「頭のなか」に置いている一般人は

そういないと思う。

 

警察は、今度は専門機関に鑑定を依頼、

X線診断などで、中の女の子を発見した。

 

管理人の男性は、

生きて助けることができなかったことを

悔やんでいるが

被害は別の場所で起きていたので

この管理人が虐待に気づくことは

不可能だった。

 

それでも、

そのように心を痛めてくれる人、

ずっと前に遠くで起きた子どもの事件が

今も未解決であることを

よく覚えてくれている人がいることに

有り難い気持ちが込み上げた。