子どもが早く大人にならなくていい

2025/11/23

小さい頃は神様がいて、というドラマで

幼い姉弟が事故で両親を亡くし

祖父母に引き取られる場面があった。

姉は小2くらい?弟は幼稚園児だろうか。

 

弟がプレゼントに喜び

皆が湧いたところで、急に、

「ママにも見せる!ママは?ママは?」

と泣き出したとき、

即座に姉は「すみません」と謝った。

「この子はまだ人の死が理解できなくて」と。

 

お姉ちゃんは、よく「小さいママ」

と言われるが、本当のママがいなくなると

より一層保護者のようになるのだな。

 

祖母は、早く大人にならないように

してあげたい、と考えている。

大人に育てるほうが楽なくらいで

難しいことだけど、とも。

 

その通りだと思った。

おばあちゃん、よく分かっている。

 

遺族の家庭で、とても母親を気遣う

いい子がいる。

いい子なのだ、本当に。

でも、親は気づいたほうがいい。

 

「この子に支えられています」と

感謝して、支えられて、

子どもが早く大人になっていくと

いいことばかりでないことに。

 

子どもにとって

子ども時代を、子どもとして、

十分に子どもらしく暮らしていくことが

その時期にしか獲得できない

かけがえのないこと。

 

私も、案じながら

見つめていることがある。

他人が口を挟むわけにいかず。

 

親に対しても、子に対しても

つらさを押して暮らしていることを

否定するつもりはないから。