つらさや混乱に職種は関係ない
2025/11/30これは記事のなかで見たご家族のこと。
出産後に、
「赤ちゃんのことで先生から
お話があります」 そう告げられた瞬間、
嫌な予感がしたお母さん。
赤ちゃんには口唇口蓋裂があって、
(唇や口の中が割れている)
手足にも異常があって、
最後に告げられたのは
「実はこの子には両目がありません」
という言葉。
頭の中が真っ白になったお母さんは
「先生、目を探してください!」
と泣きながお願いしたという。
何が悪かったのか、ぐるぐると考えた。
出産ギリギリまで仕事を続けていたから?
夜勤をして無理をしたから?
引っ越して環境がガラリと変わったから?
台風で胸元まで水に浸かったから?
ここまで読んで、ハッとしたのは
この方が看護師であること。
多くの母親が、自分は素人だから
間違いに気づかずとった行動が
招いた結果ではないか、と苦しんだり
医療者が驚くようなことを口走る。
このようなことは、
専門性にかかわらず
普通に、親には起きるということ。
悲しみの中、希望の光となったのは、
ご主人が言ってくれた
「3人も産んでくれてありがとう」
という感謝の言葉だったという。
優しいご主人。
いい家庭だったと思う。
つらいことのあとは、いいことが来る
という理想が叶う人もたくさんいるけれど
そうとは限らないのが現実だ。
このあとご主人が鬱になって
離婚。
母は、懸命に子どもを育て
重度障害者のデイサービスを開業、
その子は今年二十歳になった。
母えらい。