見えない存在との絆を太くしていくために

2025/12/15

姑の法事のとき、お坊さんが

2026年法語カレンダーなるものをくれた。

 

かつて、お坊さんの言葉を疎ましく思った

ひねくれ檀家の私だが

一枚一枚、目を通して朗読した。

表紙の言葉に惹かれたから。

 

これからが これまでを決める

 

一般的には

逆を言わないか?

これまでが、これからを、と。

 

よく言う、

「過去は変えられないが未来は変えられる」

なんかもそうで、

過ぎたことに囚われず前へ!

と仕向ける。背中を押す。

 

私は、それじゃあ無理がある

と思ってきた。

大したつまずきや傷つきのない人なら

行けるだろうけど。

 

大きな大きな喪失をした人は

足元から崩れ落ちるように

「これまで」のすべてを失ったも同然。

前にも後ろにも道はない。

 

悔やまれてならないことを

過ぎたことのように言われるのも

とてもつらい。

 

解決も解消も、できないものを携えて

どの道を、どう行くかは

それぞれだけれど

仕向けられず、押されずに

自分の歩幅で行くのがいい。

 

そうして、

未消化なものが昇華されてゆき

見えなくなっていた存在とも

繋がりを強め

絆を太くしていくのだと思う。