お腹のなかで亡くなった赤ちゃんの遺影

2021/08/22

77人もの人が犠牲となった、広島土砂災害から7年が過ぎた。

以前日記にも書いたが、この災害で

家に流れ込んだ土砂に埋まったお子さんの名前を

外から叫び続けたお母さんの姿が、忘れられない。

 

今年もこの時期を迎え、1つの記事に引き寄せられた。

娘さん夫婦が暮らすアパートが全壊し

28才の娘さんと、お腹の赤ちゃんと、29才の娘婿さん

3人とも亡くなられた。

 

お父さんは、毎年、災害が発生した午前2時30分に

亡くなられた場所に来られている。

「会える気がして」

 

会いたくてたまらない思いは

一番つらいことをも、させるのだなあ・・・

 

もっとも驚き、感動したことは

おじいちゃんになるはずだったお父さんが

娘さんの赤ちゃんに「もみじちゃん」と名前をつけ

遺影まで作ってくれたこと。

 

赤ちゃんはお腹の中なのに、どうやって?

 

娘さんとお婿さんの写真を合成して。

生まれてくるはずだったお孫さんのため、でもあるだろうし

娘さんが、してもらって一番嬉しいこと、でもあるだろう。

 

胎内での死は、

一般的に、母親以外には、軽く扱われがちだ。

法的には人ではないことからも

母親以外、関わりが希薄であることからも。

 

おじいちゃんに、こんなにも強く受け止めてもらえて

すごいなあ。