子どもの死後には話題に挙がらないこと
2022/11/06遺族会運営を通して、気づいたことがある。
誰を亡くした会か?
どういう年齢層の会か?によって
共通の話題があるように思うが、
その一つに、相続問題がある。
亡くなった人の遺産を、どう分けるか?
この話題だけが、
子どもを亡くした会では挙がってこない。
当会には、成人のお子さんも多くいるが、
独立前(未婚)のお子さんだから。
配偶者間の死で、たとえば、
夫には先妻との間に子どもがいて、
再婚するにあたり、その子たちに、
成人までの養育費を一括で渡したうえで
新生活を始めたとする。
新たに子どもが生まれ、
ところが夫が急死した。となると、
我が子の生活が不安なまま
夫の遺産を、先妻の子どもたちと等分に分けよ
といった要求が舞い込んで来たりする。
死を悲しむことさえできないような死後は
子どもを亡くした親には、あまりみられず、
子どもの死は、
死そのものと向き合うことや
別れそのものを嘆くことに
ほとんど支障がないと言えるかもしれない。
ただし、
子どもの死そのものが
あまりに大きく
圧倒的であるがために
しみじみと悲しむことがむずかしい
ということは、
もちろんよくある。