忙しくして自分を追い込む「自傷行為」

2024/05/11

お子さん亡くなって、数年経ったお母さんと

ゆっくり話す機会があった。

私が出会ったのは、まだ日も浅く

表情にもつらさが漂っている頃だった。

 

その後、赤ちゃんが生まれ

とても忙しいだろうと遠慮していたが

お仕事も始められたので

ちょっと驚いた。

時間的に余裕などないだろうに。

 

で、今回教えてもらった。

なぜ仕事まで始めたのか。

そしたら、

 

「ん・・・ある意味、自傷行為」と。

 

あー分かりやすい、と思った。

世間的には

お子さん亡くなって、お子さん生まれて

どうにか折り合いついただろうか

と思われるかもしれない。

 

ぜんぜん、まったく、そうではない。

「確かに子どもが生まれたら、

忙しくはなりますが・・・」

ということだった。

 

忙しくはなる。

その子は可愛いし、大事。

でも、

亡くなった子のいなくなった空洞を

埋める要素が、次の子にあるわけではない。

 

だから仕事を?

 

仕事にも、埋めるような要素はない。

でも、体力的に、精神的に追い込むようなものは

家庭内になかなかなく、

緊張や、集中や、責任を伴う中に身を置くことで

どうにか生き延びる。

もっと言うならば、生き長らえていく。

 

大変・・・

 

それぞれ、立場、環境は違えど、

みんな大変。内面的には。