子どもの名前
2006/10/16 名前は、とても大切なものです。
子どもが産まれると、親の次のしごとは名前をつけること。
選りすぐりの、文字や、意味や、響きを、考えて、考えて。
なにかこれにより、子どもが一生護られてほしい思いまでこめます。
気に入ってくれるかな?
たくさん人が覚えてくれるかな?呼んでくれるかな?
期待に胸躍らせてつけるそのときは、
子どもが生きている間一生使うもの と思っていました。
でも、その子がなくなって、
名前は生きている間だけ使うものではないことがよく分かりました。
もういなくても、家族はずっと使います。
人の口から名前が出なくなると、とても淋しく、
忘れられていく気配は、たまらないものです。
名前って、人間一人を示すもの。
産まれて生きた、存在の証です。
いま全国の役所で戸籍が新しく変わる時期で、
なくなった子どもの名前の文字は、姿を消してしまいます。
わたしの子どもが、産まれて、生きたことの記録が消えるのです。
ほかの方はどんな思いか、100名のご遺族に尋ねることにしました。
解答用紙 (40 KB)
この解答用紙を見てさらにつらい思いをされるのでは、と
何人かの方のお顔が浮かびました。
お子さんの名前を書く欄が1つだからです。
2人、3人となくしておられる方とは事前に連絡をとらなければ。
名前がまだついていない赤ちゃんをなくされた方とも。
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