帰りを待ちつづける姿が目に浮かぶ

2025/09/26

「レンタル母」のようなドラマのこと

昨日書いたが、

私は、無償であってもその役は

できないだろな、と思ったとき

逆は欲しいかも、と思った。

 

私には、もともと田舎がないし

仮想現実でも優しい母親のような人と

過ごせる故郷があれば、と。

 

あれはドラマだけれど、思えば

私は2ヶ月に1回くらい

二十歳年の離れた女性を訪ねて

ご飯を一緒に食べている。

 

お子さんも、ご主人も、もういなくて

ひとり孤高に生きる高齢女性。

最期まで自立を目指す姿が清々しい。

 

先日会った時は、悲しい話を聞いた。

ご友人の高齢夫妻、

ご主人が急に認知症になられ

奥さんは目を離さなかったのに

ごみ捨てに行った少しの時間に

ご主人は忽然と姿を消してしまい、

もう何ヶ月にもなるという。

 

これほど情報網が張り巡らされている

街なかで、夫婦で暮らしていても

そのようなことが起きてしまう。

 

探し続けているという奥さん、

会ったことはないけれど

帰りを待ち続ける姿が目に浮かび

かつての自分と重なって

切なくなった。