人間には出せない「答え」を言う人
2026/08/05助産師さんは死産に立ち会うことがある。
このときベテラン助産師が、お母さんに
このように声かけてなぐさめることに
違和感を感じてきた、と教えてくれた。
「赤ちゃんは、お菓子を取りに帰ったんだね」
違和感を感じてきた助産師さんも
お子さんを亡くされ、確信したという。
答えの出ないことに対して
言った側だけが収まるような言葉
ご本人は求めてもいないし
受け取れるはずがない、と。
さすがだと思った。
同じような言葉を、かつて私は
美しいと捉えたことがある。
その言葉は、文章にして母に手渡されていた。
「翼が折れた天使は
羽を取り換えるために戻って行きました」
お母さんは、良いも悪いも言っていなかった。
私だけ、表現が優しい、書いた人も
きっと優しい、と感じていた。
後から考えて
これは人間が答えを出すことではないな。
まして、親が言及していないところまで
どんな専門職でも
明言することではない、と思うようになった。
あのときお母さんは
嫌とか、違うとか、言わかなった…。
なぜ?
丁寧に、文章にしたためてくれた
看護師さんの心に対して
有り難いと思う気持ちがあったから、
かもしれない。