「動かない」と言われていた手が動いて
2026/11/0422才のアイドルが、ステージ上で脳梗塞を発症、
という記事を見た。
こんなに若くても脳梗塞になるのだなあ。
父が脳梗塞を発症したのは80才を過ぎていた。
ちょうど私はテーブルの前に座っていて
言葉がおかしく、ろれつが回らなくなった後
視線も定まらず、体が傾いてきて
ようやく異変に気付いたが
この時、本人は何も発していなかった。
どんな感覚なのか、聞くことがなかったが
この女性の体験談から状況を知ることができた。
耳元でブチッと何かが切れるような音がした
と同時にキーンという大きな耳鳴りが響き、
立っていられなくなって、大きく転倒。
ステージを見ていたファンが異変に気づき、
「もう止めさせてあげて!」
と声を上げてくれたらしい。
だからやっぱり本人は気付いていない…。
また、発症前これといった大きな症状はなく
ろれつが回らなくなったことが始まりだったから
事前の兆候を捉えることは、難しい気がする。
意識が戻ったのは一週間後。
体は動かず、手足が鉛のように重い感覚だけで、
言葉も出てこず、
頭の回転がとても遅くなったようだったそう。
リハビリ病院に移ると、主治医から、
「重度の片麻痺で動く見込みはありません」
と告げられ、この時の心境は、
絶望感とあふれる悔しさだった。
医師は、うそはつけないけれど
絶望に襲われるほどの現実を言うのだなあ。
そうするとリハビリをする意欲がなくなり
「動く見込みがないのなら、やる必要も
ないのではないか」と思ったという。
そりゃそうだよ。
良くなろう!と希望がもててこそ頑張れる。
でも彼女は頑張った。
医師の励ましはなくても、
復帰を「待ってる」と言ってくれる演出家がいた。
動かないと宣告されていた手は動くようになり
現在の仕事は、なんと作業療法士。
リハビリの指導者だ。
体験を生かすとは、こういうことだなあ。
「同じような境遇の方がいたら、
無理にリハビリ頑張れとか、前を向こうとか
笑顔で過ごせば楽しくなるよみたいな
当事者の背中を強引に押したくないです」
という考えをもってくれていること
有り難い。