お金で買えない物

2008/07/08

事の発端は、息子が体育の授業で水着を忘れたことだった。そして、
その補習授業とTOEICの試験時間が重なってしまったことを、
息子は知らなかったと言う。たぶん、上の空で聞いていたのだろう。
このことを私に言ったのは夜の8時になってからで、私は慌てた。
息子はさほど慌てておらず、
必修の体育を優先し、選択のTOEICはキャンセルすればいいという考えだった。
私は、どちらも大事だから、両方受けられるよう努力すべきと考えた。
にらみ合いが続き、
そしたらTOEICの受講料は自分の小遣いで返すから、と息子が開き直ったとき、
黙っていた夫が、怒った。
めったに声を荒げることのない人だから、息子も、私も、固まった。

夫:金払えばええんやろ、みたいな言い方、絶対するな!
物でも同じや。
もし、これ(ケイタイ)を壊したとして、
同じ機種を買えば済むと思うか?

(うん、なるほど。ケイタイは、登録している情報が大事なのだから
ハードの弁償では済まないということを言ってるのだろう、と私は思った)

夫:もしもこれを、その人は亡くなったお父さんに買ってもらってたとしたら、
替わりはどこにもないんやで。

(ぎゃー ぜんぜんちがった…)