神戸を大阪とは言わない
2010/11/03 ぎりぎりまで、資料づくりに追われ
家を飛び出し、空港に向かった。
神戸空港へは、まず最寄り駅から三宮まで乗る。
ところが、何気なく手元の航空券(の控え)を見ると
「大阪」の文字が。
しまった!!
伊丹空港へ行くんだった!
とにかく飛び降り、反対側のホームへ。
来た電車に乗り、ダンナに電話する。
家の近くで降りるから、空港まで送ってほしいと。
いいよ、と言うけれど、もっと先まで電車で行き
タクシーを利用するほうが早いだろうと言う。
なるほど。なんとか間に合いそう。
ところが!!!
もう一度、航空券(の控え)に目をやって
全身の力が抜けた。
大阪の文字のあとに、(神戸)とあるではないか。
大阪といえば、大阪空港つまり、伊丹空港だろう。
神戸を大阪という人間は、関西には一人もいないぞ。
またもや飛び降り、そこは西宮。
神戸方面の電車は、しばらく来ない・・・
もう改札を出た。
タクシーの運転手に、神戸空港まで何分で行けるか尋ねると、
うまく行けば30分だと言う。
乗った。
ところが、すぐさま渋滞。
高速に乗るも、さらに渋滞。
降りることさえできない。
仕方なく、タクシーの中で電話して、次の便に・・・・
結局、JR三宮に着いたのが、1時間後。
空港まで行けば90分も乗るはめに。
もちろん、三宮で降りた。
このタクシーの運転手、乗せたら飛行機に間に合わないこと
わかってて、私を乗せたんじゃないか、とさえ思ってしまう。
道中、またあの日のことを思い返した。
名古屋でも、空港を間違えそうになったことがある。
あやうく、小牧空港へ行くバスに乗る直前に気づき
私には、中部国際空港への最短の行き方が分らなかった。
そのときは、どうしても予定の便に乗らなければならなかった。
マヌケな私を、無事に空港に送り出してくれたのは
お子さんを失って、まだ日も浅く
悲しみのただ中にいるお母さんだった。
その人のことが気になって、会いに行ったようなものだったのに
助けられたのは、すっかり私のほう。
しばらく会ってないけれど、どうされてるかな・・
思えば、ほんとうに弱っていても、
人のために使う力を出してくれるご遺族や、重病の患者さんと
これまで何人も出会っている。
人って、どこまでも誠実で、やさしいのだということを、
こういうとき心底思う。