残っていると思いもしなかった記憶

2019/11/30

あゆみが倒れ、救急搬送した夜、

どんな着衣だったかを、瞬時に思い出したので

自分でもびっくり。

 

小さい花柄のパジャマと、水色の毛糸のカーデガンだった。

そんなこと、思い返すこともなく

覚えているはずがないと思っていたが

実際は、記憶として脳裏に、ある、と再認識した。

 

というのも、

救急で運ばれた子の、治療を急ぐために

着衣をハサミで切り割いたものが、遺族の手に戻る時

くちゃくちゃに丸めて、ビニール袋に入れられている場合と

切り裂いてあっても、丁寧に畳んで、入れられている場合があり、

前者だとゴミとして突っ返されたようで

後者だと、関わった看護師の温もりも伝わってきて

どのような人で、どのように患者に接してくれたのか、想像でき、

同じビニール袋でも、ぜんぜん違ってくるなあと、

ご本人たちの話を聞きながら思った。

 

そのとき、

あゆみの着衣が入れられていた袋の色が

ブルーだったことまで思い出された。

丸めてあった。

 

でも、嫌とか、辛いとか、怖いとかじゃなく、

今となっては、1つでも覚えていることが増えて

良かったと思えた。