泣けない人もいるし、泣いている人もいるし

2019/12/09

遺族たちが、とてもいい、と言う本を書かれる作家の

講演会に行った。

私も読ませていただいていて、お話しのほうも

言葉の一つひとつが、身に染みて、いい。

 

最後に強調しておっしゃった言葉は

「人が本当に悲しいときは、泣いていない。」

 

Nさんが、そうだった。

涙が出ない自分は、冷たいのだろうか、と苦しんでいた。

そして、子どもの死が医療ミスではないことが、はっきりし、

人為的に亡くなったのではないと確信できたとき

初めてNさんは、たくさん涙を流された。

それまで、どれほど苦しかっただろう。

 

でも、思った。

悲しくて、泣いている遺族、いっぱいいます。

本当に悲しい人も、泣くので

「泣いてはいない」をあまり強調すると、

その人の悲しみや、涙が、本当のものではないように

思えると良くないので、言うとすれば

泣いている人だけが悲しんでいるのではない

で、いいんじゃないかしら。