わが子のこと「思い出す」は違うかも

2020/10/03

お子さんを亡くされたお母さんが書かれた文面に

これだ!と思った一言があった。

 

「子どもを思い出さない瞬間がない」

 

大切な人との死別は、つらいものだが

わが子となると、ここにある「瞬間」まで示される。

 

一般的な死別後の表現で、よくあるのは

思わない日はない

思い出さない日はない、だ。

 

1日のうちに、最低1回は思い出す、ということか。

何十回かも知れない。

でも、思わない瞬間がない、とまで

思い続けるのは、よほどの相手ではないだろうか。

 

私も日の浅い頃、このことを言っていた。

「思い出す、というのは、ないんです。」

と言うと、相手は、えっ?という顔をする。が、

思い出すとは、ふと出てくること。

思い続けているのだから、出てくるは、へん。

 

「何を見ても、何をしても、思い出す」

というのも、遺族によくある表現だが、

何を見ているときも、何をしているときも、

思っているのだから、思い出しているのではない。

 

つまり、起きているあいだ中なのだ。

だから苦しくてたまらない。

 

いまその時期にある方が、何人もおられ

苦しいよね・・

でも、底は、あるから。

底なしではないことは、多くの当事者が言っている。